2010年08月16日

祈り





「池の水が鏡みたいに 空の青の色を真似てる

公園に住む 鳥達がそれに生命を与える

光と影と表と裏 矛盾もなく寄り添っているよ

私達も あんな風であれたら・・・」

「to U」 BankBand×salyu


昨日、蝉が、息絶えるのを見た。

熱を帯びた空気の中、しばらく目が離せずにいた。

65年前の今日も、こんなに暑かっただろうか。

今朝、家を出る前に、
ほんの少しだけ「ひめゆりの塔」という映画を観た。

本当に欠片ぐらいしか観なかったのに、
その映像は、ひどく脳裏に焼き付いた。

でも、わたしが観たのは「映画」なのだ。

傷ついた兵士があちこちで、痛みにもがき苦しんでいる。

看病が追い付かないほどの数だ。

その、もがき苦しむうめき声を実際に聞いたら、
きっと一生忘れることなど出来ないだろう。

どんなに想像しても、まるで届かない。

どんなに知ろうとしても、足下にも及ばない。

それでも・・・

わたしは想像する。

知れることはできる限り知りたい。

あの頃、何が起きたのかを。

そして祈る。

もう二度と、もう二度と同じ過ちが繰り返されぬようにと。

今なお、世界のどこかで鳴り響く銃声と泣き声。

わたしができることなど、もはや無いように思える。

だけど、わたしはわたしの世界を守っていくことならできる。

愛するものを今と変わらず愛すること。
愛し続けること。

ひとりひとりが、目の前の守るべきものを、
大切にすることが、明日の平和をつくるのだ。

目の前の日常に感謝を 惜しみない敬意を。

柔らかくて優しい祈りを。
  


Posted by よみぃ at 00:17Comments(2)